e-sportsスポンサー企業事例②

以前、当サイトで海外のe-sportsスポンサーに、どのような企業があるのかを調べた記事を掲載しました。
今回は日本の大会にはどのような企業群がスポンサーをしているのかを、先日西日本、東日本王者が決定して、来月に王者決定戦を開催する「荒野行動Championship」の大会スポンサーを例にして見てみましょう。

まず目立つのはXperia(ソニーモバイルコミュニケーションズ)です。これは「荒野行動」がスマホゲームということもあり、ゲームプレイデバイスの立ち位置としてスポンサードしたと思われます。
PCゲームの大会にPCメーカーがスポンサードするのと同じ意味合いでしょうか。日本の場合はスマホゲームが優勢という事もあり、スマホタイトルの大会にメーカーが協賛するという形は、取りやすいかと思いますが、いかんせんガラケーの時代と違い、日本のスマホ製造メーカーの数が少ないのがネックです。
デバイス関連では「Logicool」と「DXRASER」が協賛しています。LogicoolはASTROというヘッドセットブランドでの協賛です。これもやはりスマホゲームなので、キーボードやマウスを宣伝しても、リーチ出来ないという事からなのでしょうか。若い人には今やスマホがAVプレイヤーの主流デバイスなので、こういった視聴関連のデバイスをPRするというのは面白いと思います。
またtiktokとBZiTA(ジュエリーグッズ等の製造販売会社)は、荒野行動の開発・運営元のNetEase Gamesが中国企業という事もあり、その関連での協賛だと思われます。
面白いのは楽天グループが特別協力として参画しており、配信(Rakuten LIVE)・観戦チケット販売(楽天チケット)・大会公式グッズ販売(楽天コレクション)を、それぞれのサービスで請け負っています。
単純な協賛ではなく自社サービスと絡める形での協力というのは企業としても組みやすいですし、協力会社はe-sportsに興味のある若いユーザーに、大会主催側も、協力会社のブランドを使ったピーアールを両者がそれぞれ出来るという意味で、いい取り組みだと思います。

例えば、コンビニエンスストアはチケットの発券からグッズやコラボ商品の販売など行えて、全国に店舗展開をしていることから、上記楽天グループのような取り組みはしやすいかもしれません。
また会場内でのグッズ販売などに、今流行りのQRコード決済を使うというのも面白いと思います。
まだまだ日本では大会の規模が小さいため、多業種を取り込んでスポンサーしてもらうというのは難しいところがあるかもしれません。
しかし、「荒野行動」の大会とは関係ありませんが、寝具メーカーの「西川」がe-sportsのサポートをするという発表もあり、少しづつですが海外のように様々な業種の会社がe-sportsに参画してきています。
日本のe-sports市場が色々な経済チャネルと繋がり、拡がっていく流れが作られていくのか。今後も当サイトでは様々な情報をお届けしていきます。

参考サイト:
https://www.knivesout.jp/esport2019/
https://www.famitsu.com/news/201906/28178795.html
https://www.famitsu.com/news/201907/17179752.html?fbclid=IwAR0z8DnD-2kaLc8-ggLkEVGS0jEL8VuP3EvOof1V-kgN9gvBuDGSl4Ux7M0

文責:土田耕平