e-sportsとオリンピック②

以前、当サイトでe-sportsとオリンピックについての記事を掲載しました。
その記事でも書きましたがIOCが昨年末に「e-sportsのオリンピック競技採用は時期尚早である」とレポートをして、「次は五輪競技化だ」という、関係者のムードに待ったがかかりました。
ただ、IOCとしても「NG」というわけではなく、関係するステークホルダーとの話し合いは継続して行うと言っており、6月にはインテルとミーティングを行っています。しかし、何か前進しているというわけでもなく、ここのところ、e-sportsのオリンピック関係の話題は小康状態となっています。
来年の東京五輪にあわせて、インテルが同社主催のe-sports大会「Intel Extreme Masters」を東京で行うという情報も今年の初旬に出ていましたが、その後の続報は特に出ていない状況です。
2022年に中国杭州で開催されるアジア競技大会でのe-sports競技の正式採用(昨年のジャカルタ大会は公開競技)についても、公式の見解は出ていません。
既存スポーツ大会へのe-sportsの競技としての採用は、少し足止めの状態ですが、急成長したジャンルであるがゆえ、整備されていない問題も多いので、ここで一度立ち止まってみるのもいいのかもしれません。

特に肝心要のe-sportsプレイヤーの声があまりあがっていない所が気になります。体操競技や陸上競技のように、その競技の大会ヒエラルキーに最初から五輪が入っている競技とはe-sportsは違うので、果たして五輪競技化された所で、選手たちは五輪に対してどこまでモチベーションが湧くのかといった点なども気になります。それこそ、フォートナイトやLOL、DOTA2などは既存大会のほうが彼らにとっては重要なわけですから。

ただ、日本でも茨城国体にe-sports競技が採用されたこともあり、アジア大会や五輪などへのe-sports競技採用は一般世間へのe-sportsの認知度、ステイタスの向上という点では、役立つ面が大きい側面はあります。
当サイトでも引き続きこれらの情報をお伝えしていきます。

文責:土田耕平