プロの適年齢について

e-sports に関するプロプレイヤーの適年齢はどれくらいなのでしょうか?
以前、台湾の某有名e-sportsプロチームを見学させて頂いた際、私(当時40代前半)も今から入れますか?と冗談まじりに聞いた際に、スタッフから大笑いされ、その体験からe-sportsの適年齢は”若い”という印象を実のところ持っていました。

この記事によりますと、最も成功しているプロゲーマーの年齢層は20代前半。30歳未満で引退するケースが多いようです。他の一般的なプロスポーツと比較して、かなり年齢層は低いといえます。
加齢による反射神経や動体視力の衰えが勝敗を左右する割合が、他スポーツよりもかなり高いという点などが理由としてあるかと思います。

その一方で年齢に関わらず参加できるのもe-sportsの特徴です。実際にトーナメントにランクするプレイヤーの年齢を見ると、驚くべきことに年配者も相当数見受けられ、中には60代、70代も含まれています。
反射神経などは確かに年齢と共に衰えるものではありますが、他一般スポーツに必要な体力や筋力と比較すれば、如実に年齢の影響が出にくいという側面もあります。
先程の記事でも紹介されていますが、スウェーデンには何と平均年齢67歳というe-sportsチーム「SILVERSNIPERS」が存在しています。
ゲームタイトルはよりにもよって、反射神経が最も必要とされるジャンルであるFPSの「Counter-Strike: Global Offensive(CS:GO)」です。

上記の通り、「若い人が有利」と「歳を重ねても参加できる」の相反した側面を併せ持つe-sportsですが、「年齢」は業界の一つのキーワードではないかと思います。
プロゴルフのシニアツアーのように、競技としての評価基準と、それに連動する大会の設計は、幅広い層を取り込み、ひいては業界全体を盛り上げていく為の重要課題の一つなのではないでしょうか。

文責:神名秀紀