以前、当サイトの記事「e-sportsのお仕事」で米国では大学のe-sportsコーチのjobofferが多くあると取り上げました。「e-sportsのコーチ」と言われても、なかなかイメージが湧かない方も多いと思います。
今回はe-sportsコーチという役職がどういう仕事をするかという点について簡単に解説します。
ただe-sportsコーチであるからといって、なにか特殊な事をするのではなく、他のスポーツと同じように試合に勝つ為に選手に寄り添い、自チームの強み、弱みを把握して練習メニューの策定などを行い、また若いメンバーが多いのでチームコミュニケーションを強化してメンバーのモチベーションをあげるといった事を行います。もちろん対象ゲームのルールや戦術の複雑さなどに対する深い理解は必須です。
情報の収集や分析、それをベースとした戦術策定などを行うチームアナリストと共同して試合に臨みますが、チームによってはコーチがアナリスト的な役割を兼任します。
さらに、選手の募集や練習場所の確保、健康管理なども行います。
前回の記事「e-sportsプレイヤーに求められるスキルで、e-sportsチームのフィジカルトレーナーの存在を紹介しましたが、その役割も兼任している場合もあります。
チーム規模にもよりますが、GM・コーチ・アナリスト・フィジカルトレーナーといった役割の全てをカバーする必要があります。
小規模チームでこういった役割を行ってトップチームに技量を認められると、そのチームのコーチ(その人の特性によってはアナリストなど別の職種で)として迎えられます。
では例えばそういったトップチームのコーチになった場合、どれくらいのフィーを貰えるのでしょうか。
米国トップチームのひとつ「Team Liquid」の「League of Legendsチーム」ヘッドコーチの年俸がおよそ32,000USドル(約350万円)との事です。
まだまだ高給取りとは言えないです。ただ選手と一緒にゲーミングハウスに住み込んで生活するため居住費や食費などはチーム持ちなので、生活コストはあまりかかりません。
今後、e-sports市場がさらに拡大していけば、プロテニスプレイヤーの一流コーチのように、数千万円の年俸をもらうe-sportsコーチといった人が海外では出るかもしれませんね。
【参照サイト】https://britishesports.org/careers/coach-analyst/
文責：土田耕平
