無観客試合ながらも世界各国でのスポーツイベントが少しづつ開催してきました。ただ来年に延期されたオリンピックが予定通り開催するのか、出来るのかという点はまだまだ結論は出なそうです。
IOCの委員からは東京五輪が中止なら翌冬開催予定の北京五輪開催も難しいという意見も出ています。
IOCや組織委員会は開催準備を進めようとしていますが、現状の日本及び世界の状況を鑑みると来夏の開催は何とも言えない状況だと思います。
そんなオリンピックにまつわるe-sportsのトピックとして、先日e-sportsがオリンピックを必要とするのではなく、オリンピックがe-sportsを必要としているという記事が掲載されたので、そちらを紹介しましょう。
この記事では、「e-sportsがオリンピックを必要とするのではなく、むしろオリンピックがe-sportsを必要としている」と主張しています。既存スポーツの観客の年齢が高年齢化しており、若者(とそれをターゲットとするスポンサー)をオリンピックに繋ぎ止めるには、e-sportsを取り込むしか方法が無いからです。
記事内にもリンクがありますが、ほとんどのスポーツの観戦者平均年齢が今や50代~60代となっています。ちなみにオリンピックは53歳です。
東京五輪も若者が話題にしている雰囲気はあまり感じられません、まさに「好きの反対は嫌いではなく無関心」を地で行っているといってもいいかもしれません。
しかしIOCがかつて若者を取り込むために正式採用化した「スポーツクライミング」や「サーフィン」のように、すんなりとe-sportsを競技化する流れになるとは思えません。なぜなら、それらの競技と違い「e-sports」という種目があるわけではなく、「LOL」や「フォートナイト」、「DOTA2」といった、各ゲームのコンペティションを総称したものが「e-sports」であり、当然ながらそれぞれのゲームには知的財産権を所有するゲーム会社が存在しています。
そのためIOCとしては今までの競技のように自由裁量権を行使する事が出来ず、各企業との調整(利益や利権の取り合いと言ったほうが分かりやすいでしょうか)が発生する点が恐らくネックになっているのではないかと推測出来ます。
それこそ、陸上競技等の既存の競技をデジタルスポーツ化したものを採用して「e-sportsのオリンピック化」といった、ずれた方向性に進む可能性もあるかもしれません。「CSGO」や「PUBG」を遊んでいる若者がそういったものを観ることはありえませんが……。
既存のスポーツを取り巻く環境が激変している現在、e-sportsの今後がどのようになっていくのか、当サイトでは引き続き様々な視点から分析して皆様にお伝えしていきます
文責:土田耕平